大口径広角レンズという選択と郷土愛。

突然だがぼくの地元は福島県である。ぼくの地元は原発ですっかり有名になり、今やその前線基地として名高い南相馬市だが、その全く逆の方角にある地域が、立派なお城に、白虎隊、喜多方ラーメンなどで有名な会津である。その会津に一時は安かろう悪かろうだったが、今や押しも押されぬプレミアムブランドとなった、世界にその名を轟かすレンズメーカーが唯一の工場を抱えている。そう、SIGMAだ。その郷土といっても良い土地で作られたSIGMAの究極のレンズ、それが今回紹介するSIGMAのArtライン、20mmF1.4という唯一無二のレンズ。ここで紹介する写真は、レンズは全て同じ個体、ボディはそれぞれ、このブログではまだ紹介していないボディだけども、キヤノンのEOS 5D MarkIII, EOS 5D MarkIV,それからSONY α7IIに同SIGMAのマウントコンバータ、MC-11を噛ませて撮影した写真だ。

まだ誰も見たことのない世界

広角20mmでF1.4というのは世界でも類を見ないレンズだ。通常広角レンズというものは、その特性上、被写界深度が深く、いわゆる「ボケ」の表現はそれほど期待できるものではない・・・のだけれども、F1.4という常識はずれの大口径により、未だかつて誰も見たことのないような画が撮れるようになった。そのレンズは大きく重く、前玉は巨大な球面で、フィルターはつけられず、レンズキャップもレンズの鏡筒一体型となっているフードごと包む被せ式の茶筒のようなキャップしかない。しかしその大きさ、重さを犠牲にしてまで追い求めた画質には特筆すべきものがある。

抜けの良い描写と良好な色のり

開放で撮っても、他の広角レンズ、例えばキヤノンのLレンズの広角である程度絞った時などよりも遥かに鮮明で、なおかつボケを活かした画を写し出すこのレンズ。もちろん、2段、3段と絞れば隅々まで驚くほどシャープで、歪みの少ない画をいとも簡単に写し出してくれる。広角レンズにありがちな歪曲もそう目立たず、それでいて、Lレンズよりはずっと安い。それに、ぼくに撮っては郷土のレンズだ。果たしてこれ以外の選択肢がありえるのだろうか。ぼくは定番とも言えるキヤノンのLレンズの広角ズームを売却し、このレンズに買い換えた。

夜の街を鮮やかに

F1.4というスペックは、美しいボケ味のためだけではない。より多くの光を取り込み、夜や暗所でのスナップをより美しいものにした。

唯一無二のレンズ

フルサイズのイメージサークルをカバーし、20mmでF1.4というスペックは他のどこにもないスペックだ。このレンズを所有しているだけで、自分の写真は大きく変わる。プレミアムブランド、キヤノンで言えばLレンズ、ソニーならGやG Master,それから一般的にはZEISSなどといったレンズと比較しても決して劣らない、場合によっては遥か上をいくSIGMAのレンズ。一昔前のSIGMAを知っている人にはにわかに信じられないことだと思うが、新生SIGMAのArtラインはずば抜けた性能を誇っているのだ。まずは騙されたと思って試してほしい。

Comments

What kind of camera did you use? That is a decent superior quality.

by gadget insurance For students | 2017年04月26日 14:00

I generally used CANON EOS 5D MarkIII.
In addition, I used SONY A7II with SIGMA Mount converter MC-11.

by Takinosuke Ara | 2017年04月26日 15:02

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