ジャンクレンズでモータースポーツを撮る

それは撮り終わったフィルムの現像を依頼しに、いつものカメラ店へ行った時の話。
現像を待つ間、中古カメラコーナーを覗くと、そこには破格の値が付けられた望遠レンズが。

AI AF-S Zoom Nikkor ED 80-200mm F2.8D(IF) だ。70mmではなく80mmスタートなあたりに時代を感じるが・・・。希望小売価格245,000円(税別)の高価なレンズがなんと1万円とちょっとであった。いくら古いレンズとはいえ、相場から見ても圧倒的に安い。詳しく状態を聞いてみると、レンズ内に埃の混入やカビ、レンズ鏡筒に無数のキズ(確かに見た目は猛烈にボロい)、フード取り付け部がすり減ってフードがゆるゆるになってるなど・・・割とあちこちボロボロである。とは言えあまりにも安いし、手に取って見せてもらった限りでは、それほど強烈にゴミやカビがあるようにも思えず、こんなチャンスはまたとないと救出してしまうのであった。いつものことながら絞り環があり、古いフィルム機でも使える(使うのだろうか・・・)Dタイプというのもポイントだ。

持ち帰るや否や、現像したフィルムのチェックもせず、まずはボディに付けてじっくりと動作テスト。AFもちゃんとキビキビ動作し特に問題は感じられないが、AF作動時に若干の異音がする。。。

タイミングの良い事に、直ぐにサーキットでの撮影の予定が入っていたのですっかりサーキット用となったX-T2&XF100-400mmのおまけとして実験的に持ち込み、少しばかり遊んでみた。

D610,AF-S 80-200mm F2.8D

D610,AF-S 80-200mm F2.8D

D610,AF-S 80-200mm F2.8D

D610,AF-S 80-200mm F2.8D

スナップは全然OK。曇っているかな?とも思ったがこのくらい写ってくれるのであれば、大儲けではないだろうか。
フルサイズでこの焦点域でF2.8だと良い感じにぼけてくれる。周辺の光量落ちも味の一つ。

では、いざスポーツ撮影へ。
D610とこのジャンク望遠。どう考えてもスポーツ撮影は苦手な組み合わせだけど。

D610,AF-S 80-200mm F2.8D

D610,AF-S 80-200mm F2.8D

D610,AF-S 80-200mm F2.8D

わはは、結構大丈夫だ。
いや、細かく見ていくと結構甘い部分も多いのだが・・・。レンズの信頼性も不明だし、ボディだって、そもそもそれほどスポーツ撮影を得意としたボディではないので(連射こそ結構早いけどAFエリアや精度は上位機とは比べ物にならないようだ・・・)まあ及第点といったところではないでしょうか。

この焦点域のレンズはかつてはEF70-2002.8Lを所有していたが、システムをフジに鞍替えしたときに手放してしまい、またフジの望遠レンズは、50-140mmF2.8(70-200相当)か100-400mmの2択となり、予算の都合で後者を選んだため現在カバーできていなかった部分だ。いずれフジの50-140mmF2.8を買おうと夢見ていたのだが、思わぬ形で(最低限な感じではあるが、出費も最低限である。)カバーすることが出来た。とてもうれしい。調べてみたところこのレンズのオーバーホール費用は3万円程度らしい。なんならオーバーホールを依頼しても相場より安いくらいだ。古いレンズ、いくら古い環境に優しいニコンでもいつまでも修理対応してくれる訳では無いので、そのうち余裕ができたらお願いしよう。また、なかなか面白いレンズなので時間をみつけてモータースポーツ以外の写真も積極的に撮ってみようと思う。

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